ゼロから始める創業術 Vol.79|貸借対照表の読み方、現金・流動比率・自己資本比率の見方

ゼロから始める創業術 Vol.79|貸借対照表の読み方、流動比率と自己資本比率で会社の安全性がわかる

ゼロから始める創業術 Vol.79|貸借対照表の読み方、現金・流動比率・自己資本比率の見方

こんにちは、Fukuoka Startax税理士事務所です。
「貸借対照表って、どこを見ればいいですか?」という相談をよく受けるのですが、実は創業者の多くが「全体を理解しよう」と考えて、却って難しくしてしまっているんです。

正直に申し上げると、創業初期に見るべき項目は「現金」「流動比率」「自己資本比率」の3つだけで十分です。この3つを理解するだけで「会社の体力」がわかってしまうんですよね。本記事では、貸借対照表の中でも「資金繰り」と「安全性」に直結する部分に絞って、具体的に解説します。


■ 貸借対照表とは「会社のお財布の中身一覧表」

貸借対照表(B/S:Balance Sheet)は、会社の「お財布の中身と借金の一覧表」です。ざっくり言うと、左側には「持っているもの(資産)」、右側には「そのお金の出どころ(負債と自己資本)」が書かれているんですよね。

貸借対照表の基本構成

  • 資産 → 現金、預金、売掛金、設備など「会社が持っているもの」
  • 負債 → 借入金、未払金など「いずれ返さなければならないお金」
  • 純資産 → 自己資本、繰越利益剰余金など「会社が本来的に持っている資産」

重要なのは「資産=負債+純資産」という等式が常に成り立つということです。つまり「持っているもの」は「借りたお金と自分のお金」で成り立つということですね。


■ ポイント1:現金及び預金(資金繰りの命綱)

貸借対照表で最初に見るべき項目が「現金及び預金」です。これが「資金繰りの命綱」なんですよね。いくら利益が出ていても、現金がなければ会社は立ち行きません。

現金の健全な水準の目安

創業初期の企業では、月間支出額の「2〜3ヶ月分」の現金を保有することが理想的です。例えば、月間支出が500万円であれば、最低でも1,000万円から1,500万円の現金を保有したいところです。

ここに注意という点では「売掛金が増えていても、現金がなければ意味がない」ということです。売上は計上されていても、実際には代金をもらっていない状態では、給与や仕入代金を払えずに資金繰りが悪化するんですよね。


■ ポイント2:流動比率(短期の支払い能力を示す指標)

流動比率は「短期の支払いに、ちゃんと手元資金で対応できるか」を見る重要な指標です。これが低いと「近い将来、資金繰りが危ない」という警告信号になるんですよね。

流動比率の計算式と目安

流動比率=流動資産÷流動負債×100

例えば、流動資産が1,000万円、流動負債が600万円なら「1,000÷600×100=166%」となります。

  • 100%未満 → 短期負債が短期資産を超えている(危険信号)
  • 100%以上150%未満 → 「今のところOK」だが、注視が必要
  • 150%以上 → かなり安心できる水準

創業初期の企業は「売掛金の増加」で流動資産が増える傾向があります。ただし、実際に現金をもらっていなければ意味がないんですよね。流動比率が高くても「その中身が本当に現金化できる資産か」を確認することが重要です。


■ ポイント3:自己資本比率(会社の財務体質を示す指標)

自己資本比率は「会社の財務体質」を示す指標です。数字が高いほど「借金に頼らず経営できている」ことを意味し、金融機関や取引先からの信用も高くなるんですよね。

自己資本比率の計算式と目安

自己資本比率=純資産÷総資産×100

例えば、純資産が500万円、総資産が1,500万円なら「500÷1,500×100=33%」となります。

  • 20%以下 → 金融機関からの評価が下がる可能性がある
  • 20%〜30% → 創業初期としては「及第点」
  • 30%以上 → 理想的な財務体質

創業初期は「自己資本が少ない」ので、この比率が低くなりやすいんです。ただし、毎年利益を積み上げていくことで、この比率は改善されていきます。目標としては「3年以内に30%を目指す」という感覚で計画するのが良いですね。


■ 見落としがちな注意点

貸借対照表を読む際に、多くの創業者が陥る落とし穴があります。

注意点①:売掛金の増加は現金化を意味しない

売上が増えて売掛金が増えていても、代金をもらっていなければ現金は増えません。「3ヶ月売掛金が溜まっている」という状況では、資金繰りが悪化する可能性があるんですよね。

注意点②:設備投資で資産は増えても、キャッシュは減る

高額な設備投資をすると、貸借対照表の「資産」は増えます。でも実際には「現金」が減っているんですよね。利益が出ていても現金がない企業は、この罠に陥っていることが多いんです。

注意点③:繰越赤字があると対外的な信用に影響

純資産の部に「繰越赤字」(マイナスの利益剰余金)があると、金融機関や取引先からの信用が低下する可能性があります。創業から3年以内に黒字化するという目標を持つことが重要です。


■ まとめ|貸借対照表は「会社の体力を測る健康診断表」

貸借対照表は難しく見えますが、実際には「現金」「流動比率」「自己資本比率」の3つさえ理解すれば、会社の体力を測ることができるんです。これらの指標を毎月チェックする習慣を持つだけで、経営のリスクを大きく減らすことができます。

特に創業初期は「現金繰り」が最優先です。利益が出ていても現金がなければ企業は倒産します。月次の貸借対照表をチェックして「現金が十分か」「流動比率は健全か」という2つの質問を常に自分に投げかけることが大切です。

実務的には、税理士と一緒に月次の貸借対照表を確認し、トレンド(推移)を見る習慣をつけることをお勧めします。数字の背景にある「経営の現実」が見えてくるからです。

貸借対照表の読み方や、資金繰り改善についてご不安な方は、こちらからお気軽にどうぞ。

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