【ゼロから始める創業術 Vol.13】
資金ショートが一番怖い!創業期の資金繰り
こんにちは、Fukuoka Startax税理士事務所の林です。
今回は、創業者の方が一番恐れることについてお話しします。
それは、「資金ショート」です。
「売上は順調なのに、なぜかお金がない…」
「来月の家賃、払えるかな…」
「従業員の給料、どうしよう…」
こういう状況、想像するだけで怖いですよね。
でも、実際に起きてしまうことがあります。
正直にお伝えすると、創業後1年以内に廃業する理由の多くが、この「資金ショート」なんです。
利益は出てるのに、手元にお金がない。だから支払いができなくなって、事業が続けられなくなる。
今回は、100社以上の資金繰りをサポートしてきた経験から、創業期に資金ショートを起こさないために、絶対見るべきポイントを解説いたします。
「利益が出てるのに、お金がない」なぜ?
これ、不思議に思いませんか?
「利益が出てるなら、お金もあるはずでしょ?」って。
でも、利益とお金は別物なんです。
ここを理解してないと、資金ショートします。
【実際にあった話】
あるお客様、売上が順調に伸びていました。
帳簿上も、ちゃんと利益が出ています。「うまくいってる!」って喜んでいました。
でも、3ヶ月後。
「来月の家賃が払えないかもしれません…」って相談に来られたんです。
「え、利益出てましたよね?」って聞いたら、「売上は立ってるけど、入金がまだなんです」って。
これが、資金ショートの典型的なパターンです。
【なぜこうなるのか?】
会計上の「利益」は、売上から経費を引いた金額です。
でも、これは「お金が入ってきた」こととは違うんです。
例えば:
- 4月に100万円の仕事をした → 売上は4月に計上
- でも、入金は6月末 → お金が入るのは2ヶ月後
- その間に、家賃や人件費は毎月払わないといけない
つまり、「売上は立ってるけど、お金はまだない」状態になるんです。
これが資金ショートの原因です。
【もう1つのパターン】
在庫を抱える商売の場合も危険です。
- 商品を50万円で仕入れた → お金は今すぐ出ていく
- でも、売れるのは2ヶ月後 → お金が入るのは2ヶ月後
- その間、家賃や光熱費は払い続ける
これも、お金が先に出ていって、入ってくるのが後なので、資金ショートしやすいです。
創業期、ここをチェックすれば資金ショートは防げる
「じゃあ、どうすれば資金ショートを防げるんですか?」
って思いますよね。
答えは簡単。「お金の流れ」を把握することです。
【チェック1:毎月の固定費、把握してますか?】
固定費っていうのは、売上に関係なく、毎月必ず出ていくお金です。
- 家賃
- 人件費
- 光熱費
- 通信費
- リース代
これ、ちゃんと計算してますか?
「なんとなく、月30万円くらい?」じゃダメです。正確に出してください。
私のお客様で、「固定費、月20万円だと思ってました」って人が、実際に計算したら月35万円だったケースがありました。
この15万円の差、気づかないと大変なことになります。
【チェック2:売上、いつ入金されますか?】
これ、超重要です。
売上が立つ日と、お金が入る日は違います。
- 現金商売(飲食店、小売店など)→ その場で入金
- 請求書払い(BtoB)→ 翌月末や翌々月末に入金
請求書払いの場合、売上からお金が入るまで、1〜2ヶ月のタイムラグがあります。
この間、お金が入ってこないのに、固定費は払い続けないといけません。
実際にあった話。
4月に100万円の売上を立てたお客様。入金は6月末。
でも、5月に家賃や人件費で50万円必要。「お金が足りない…」って。
これ、事前にわかってれば対策できたんです。
【チェック3:支払い、いつ必要ですか?】
入金のタイミングだけじゃなく、支払いのタイミングも把握してください。
- 家賃 → 毎月末日払い
- 仕入代金 → 末締め翌月払い
- 人件費 → 毎月25日払い
- クレジットカード → 翌月27日引き落とし
これを一覧にして、「いつ、いくら出ていくか」をハッキリさせておくんです。
【チェック4:資金繰り表、作ってますか?】
「資金繰り表って、難しそう…」って思いますよね。
でも、超シンプルでいいんです。
Excelで、こんな感じで作ってみてください:
- 月初の残高:100万円
- 今月の入金予定:80万円
- 今月の支払予定:120万円
- 月末の残高:60万円
これを3ヶ月先まで書くだけ。
そうすると、「3ヶ月後、お金が足りなくなりそう!」ってことが、事前にわかります。
私のお客様で、資金繰り表を作り始めたら「こんなに見通しが良くなるんですね!」って驚いてた方がいらっしゃいます。
作るだけで、安心感が全然違います。
【チェック5:手元資金、いくらありますか?】
今、通帳にいくら入ってますか?
毎日チェックしてください。
「だいたい50万円くらいかな…」じゃダメです。正確に把握してください。
そして、「最低いくらあれば安心か」も決めておきましょう。
例えば、「固定費の3ヶ月分は常に残しておく」とか。
私のお客様には、「固定費の3ヶ月分を下回ったら、すぐに相談してください」ってお願いしてます。
資金繰りが厳しくなったら、どうする?
「やばい、来月お金が足りないかも…」
そう気づいたとき、どうすればいいか。
【対策1:支払いを待ってもらう】
仕入先や外注先に、正直に相談してみましょう。
「今月は資金繰りが厳しいので、来月まで待っていただけませんか?」
意外と、応じてくれることがあります。
大事なのは、事前に相談すること。支払日を過ぎてから言うのはNGです。
【対策2:入金を早めてもらう】
お客様に、「今月末じゃなくて、今月中旬に払っていただけませんか?」って相談してみる。
これも、ダメ元で聞いてみる価値はあります。
【対策3:無駄な経費を削る】
今すぐ削れる経費、ないですか?
- 使ってないサブスク、解約する
- 高すぎる広告費、見直す
- 贅沢な経費、我慢する
月5万円削れるだけでも、資金繰りが楽になります。
【対策4:つなぎ融資を受ける】
どうしてもお金が足りないなら、銀行に「つなぎ融資」を相談しましょう。
短期間だけ借りて、入金があったら返す。
ただし、事前に相談してください。
「明日までにお金が必要です!」って言っても、間に合いません。
一番大事なこと:一人で抱え込まないで
資金繰りが厳しくなると、一人で悩んで、誰にも相談できなくなる人がいます。
これ、一番ダメなパターンです。
実際にあった話。
あるお客様、資金繰りが厳しくなってたのに、誰にも相談せず我慢してました。
で、気づいたときには「もう手遅れです…」って状態に。
もし、もっと早く相談してくれてたら、色々な対策ができたのに。
本当に悔しかったです。
税理士は、資金繰りの相談にも乗れます。
むしろ、早めに相談してほしいんです。
- 資金繰り表の作り方を教えます
- 将来の資金繰りを一緒に予測します
- 融資の相談にも同行します
- 資金繰り改善の具体策をアドバイスします
「こんなこと相談していいのかな…」って遠慮しないでください。
資金繰りの相談は、税理士の大事な仕事なんです。
■ 最後に
資金ショート、本当に怖いです。
でも、事前に対策すれば、絶対に防げます。
大事なのは:
- 固定費をちゃんと把握する
- 入金と支払いのタイミングを把握する
- 資金繰り表を作る(簡単なものでOK)
- 手元資金を毎日チェックする
- 厳しくなったら、早めに相談する
私がサポートしてきたお客様で、資金繰りをちゃんと管理してる人は、資金ショートで困ったことがありません。
逆に、「なんとかなるだろう」って甘く見てた人は、後で苦労してます。
創業期は、事業を軌道に乗せることで精一杯だと思います。
でも、お金の管理、特に資金繰りから目を離さないでください。
もし「資金繰り、不安だな…」って思ったら、すぐに税理士に相談してください。
早めに相談すれば、必ず解決策があります。
資金繰りの不安を解消して、安心して本業に集中できる環境を作りましょう。
全力でサポートさせていただきます。
